思春期の頃に出会った映画について。
今、一応映像を作るお仕事をさせて頂いていて、毎日それなりに充実した日々を送っています。
その僕が、映像に興味を持つようになったきっかけについて、書きたいと思います。
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中学2年の頃、当時仲が良かった友達と梅田の映画館まで自転車で週に3回くらい通うようになりました。
貧乏な中学生が何故そんなに沢山の映画を見れるかと言うと、その友達の母親が新聞配達をしていて映画の無料券をいっぱい持っていたからです。
だから帰宅部で暇な僕達は学校が終わるとせっせ自転車を漕いで平日のガラガラの映画館で時間を潰していました。
当時映画館では『アルマゲドン』『となりの山田君』『マイフレンドフォーエバー』『スネークアイズ』『遠い空の向こうに』『菊次郎の夏』『シックスセンス』『メリーに首ったけ』『ラッシュアワー』『シュリ』『ファイトクラブ』『ユー・ガット・メール』『ハムナプトラ』なんかを見たかな。
ま、いわゆるメジャー映画ですね。
これらの映画をほとんど無料で見て僕は映画が大好きになりました。
ガラガラの映画館の中で僕は足を伸ばし大画面をジッと見つめる。そこには色とりどりのカラフルな世界があった。
不思議な世界や、悲しい世界。
映画を見るたび僕は何かしらの感情が溢れてき、素晴らしい~って声を大にして叫びたくなることもしばしばありました。
そしてこの時期とほぼ同時に僕の地元でビデオレンタルの『TUTAYA』ができて映画館では見れないようなB級映画や古い映画やアートシネマを見れる環境になりました。
僕は毎週のようにビデオを借りた。友達と一緒にビデオを借りようとしたときに友達の興味ある映画はほとんど僕が見てしまった映画だったから借りるのに少しばかり困ったぐらいでした。
この思春期の当時何より支えてくれたのが周りの友達が「面白くない」「意味がわからない」と言った映画は僕には面白く感じれることでした。
人が感じられない事を感じれるのは少しだけ自信に繋がりました。
「僕には理解できるんだ、この映画の良さが」って。
僕はこの事を大事にするようになりました。
周りに流されずに、できるかぎり自分の頭で物事を考えて感じて、自分の世界を広げていくことを。
もともと大人しい性格だったので(今でもそうだけど)、あの頃にそういう自信や感覚が持ってなければ今頃どうなってたかなーっていつも思います。
僕がこうして今一人で自分の事務所を立ち上げ独立して、映像の仕事を小さいながらにも出来ているのは、
間違いなく、あの頃に沢山の映画を見たからです。
あの頃の友人とは今ではもう連絡を取っていないけれど、
密かにとても感謝している。
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